ヘッドライトの黄ばみ…めちゃくちゃ気になりますよね。
見た目も良くないし放っておくと、かなりめんどうなことに…。
ということで今回は、ヘッドライトの黄ばみを除去する方法を徹底的に調べ上げました!
アルコールやピカールは磨き剤としてどうなのか?
ぜひこの記事を参考に、ヘッドライトの黄ばみや曇りを解消して下さい。
こんな家庭用品で磨いてみましたw
こちらの動画では、ヘッドライト磨き用の洗剤ではなく、
あえて様々な家庭用品でヘッドライトを磨いてみました♪
車体洗車と車内清掃
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ヘッドライトの黄ばみを放置するデメリット
ヘッドライトの黄ばみは、見た目にだけ影響を与えるものではありません。
曇りガラスのような状態となっているのでライトの光量が少なくなり、視界が悪くなります。
夜運転する時に前方が見づらいので、事故を起こす確率も高くなります。
車検では『ヘッドライトの光量』も検査項目に入っています。
そのため、もっと放っておくと車検の基準光量をクリアできなくなり、車検も通らなくなってしまいます。
安全に影響を与えやすいところなので、基準光量には非常に厳しくて細かい規定(下記参照)があります。
・灯光の色は、白色又は淡黄色
・左右で色が違ってはいけない
・色温度は3500~6000K(ケルビン)程度
・左右対称に取り付けられている
・ランプの数はロービームで2灯、ハイビームでは2灯ないし4灯
・ハイビーム時の明るさは、2灯式では1万5000カンデラ以上。4灯式では1万2000カンデラ以上
・最高光度の合計は、22万2000カンデラを超えないこと
・光の向きと角度は、ロービームは40m先のものを確認でき、なおかつ対向車の妨げにならないようにやや左向き
・ハイビームは100m先を確認できること
・レンズの上部の高さが地面から120cm以下で、下部が50cm以上。ライト部の端からボディ側面まで40mm以内に収まっていなければならない
・バルブに着色されているものはだめ
・今流行のHIDでも、白色又は淡黄色で最高光度の合計が22万2000カンデラ以内であれば問題ない
ヘッドライトの黄ばみがヤバイと思っているあなた!
今すぐキレイにしましょう!
ヘッドライトの黄ばみの原因は?
ヘッドライトの黄ばみや曇りの原因は、そもそも何なのでしょうか?
一番の原因は、太陽からの紫外線を受けることです。
ヘッドライトの多くはポリカーボネート(樹脂)が使われています。
もともと車のヘッドライトは、黄ばむことがないガラスが主流でした。
しかし、ポリカーボネートには、様々なメリットがありました。
加工が簡単で軽量、ガラスの数百倍の硬さを持ち、割れた時の破片の飛び散りを最小限にできる。
そのため、ヘッドライトは徐々にガラスからポリカーボネートへと主流が変化したんです。
しかしデメリットもあって、ポリカーボネートはガラスよりも紫外線に弱く、傷がつきやすいんです。
ポリカーボネートは紫外線に当て続けることで表面が劣化します。
黄ばみが細かい傷を生み、その傷に汚れなどが付着することでさらに黄ばむという悪循環が起きます。
その状態が続いてしまうと、傷の中に入った汚れなどが紫外線によって焼き付けられてしまいます。
それが、簡単に落とすことができない黄ばみとなるんです。
また、表面の傷が悪化する場合や、ライトの熱による劣化も考えられます。
ヘッドライトの黄ばみを予防するには?
黄ばみを予防するには、紫外線に当たらないようにするのがベスト!
駐車場が屋外の場合は、こまめに洗車していてもヘッドライト表面が劣化してしまいます。
それが悪化すると、黄ばみや曇りになってしまうんです。
なので、車をなるべく日陰に駐めたり、駐車時に車へカバーをかけるなどするといいですね。
また、直射日光を避けるために、ヘッドライトを北に向けて駐車したり、スモークカバーをつけたり。
これだけでも、ヘッドライトの劣化スピードは弱まります。
直射日光を避けるのは、ヘッドライトの保護だけが目的ではないんです!
車内シートの日焼け、ボディコーティングの劣化、タイヤの劣化などからも守れます。
多少めんどくさいとは思いますが、日々の積み重ねで黄ばみや曇りを予防することができます。
新車で購入した場合は、最初にコーティング剤を塗ってしまうのもアリですね!
また、洗車時にスポンジでゴシゴシとヘッドライトまわりを洗っていると、細かい傷がついてしまいます。
ワックスやコーティング剤が残っていても、ヘッドライトのコーティングの劣化につながります。
黄ばみや曇りの予防には、こまめな洗車と傷をつけないように優しく洗うことが大切です。
ヘッドライトの黄ばみ・汚れ・曇りを除去する道具
ヘッドライトの黄ばみ・汚れ・曇りを除去する方法をお伝えする前に、まずは必要な道具を紹介します。
マスキングテープ
ヘッドライトの周りに貼り、塗装部を傷つけないように守ります。
3M マスキングテープ 243J Plus 18mm×18M 7巻パック (243J 18)
防水ペーパー
ヘッドライトの黄ばみや傷を磨く定番の方法は、耐水ペーパーを使うこと。
耐水ペーパーは、けっこう安くホームセンターなんかに売ってます。
ほとんどの場合、#1000、#1500番、#2000辺りを使います。
この3種類の番号の耐水ペーパーがあれば充分です。
コンパウンド
コンパウンドは、簡単に言うと研磨剤です。
耐水ペーパーを使った後の仕上げに使います。
耐水ペーパーと同じく番号がありますので、
#3000、#7500、#9800
と、3種類ほど揃ったものを使うと、よりキレイに仕上がりますよ。
ピカール
ピカールは、超万能な金属用洗剤です。
様々な金属に使えるだけでなく、ヘッドライトの黄ばみ取りにも使えます。
超万能!!
ピカールも研磨剤でコンパウンドと同じように使います。
コーティング剤
耐水ペーパー、コンパウンド、ピカールなどで磨いた後は、コーティングが必要です。
シリコン系、ガラス系、ケイ素系など、様々な種類のコーティングがあります。
作業をいくら頑張っても、コーティング剤の質によっては効果が持続しない可能性もあります。
高級=良いものではないですが、ヘッドライト専用コーティング剤がおすすめです。
あまりケチって安いものを買うのではなく、半年程度は効果が持続しそうなものを選びましょう。
ヘッドライト専用クリーナー
今まで紹介したのは何だったのか?
そう思われても仕方ないお話ですが、ヘッドライト専用のクリーナーもあります。
すべての工程に使うものがセットになったものもありますので、初心者向けでもあります。
ヘッドライトの黄ばみ除去ヘッドライトクリーナー100ml入り 研磨剤不使用
ヘッドライトの黄ばみ・汚れ・曇りを除去する磨き方
さて、いよいよ本番ですね!
キレイなヘッドライト目指して頑張りましょう!
ヘッドライトの黄ばみ・汚れ・曇りを落とす準備
何ごとも準備が大事です!
まずは水洗いでホコリや砂利を落としましょう。
大きなホコリや砂利でヘッドライトを傷を付けてしまえば本末転倒です。
ここでしっかりホコリや砂利を除去しておきましょう。
ホコリや砂利を除去した後は、車の塗装部を傷つけないたよう、ヘッドライトの周りにマスキングテープを貼ります。
耐水ペーパーでヘッドライトを磨く
まずは、耐水ペーパーで磨きます。
まずは目の粗いもの(=番号が小さいもの)から目の細かいもの(=番号が小さいもの)の順で使っていきます。
磨き方ですが、力を入れて磨くと耐水ペーパーが深い傷を作ってしまうので、水をかけながら優しく磨いていきましょう。
ここで注意点としては、作業中にヘッドライトの表面が乾いてしまうと、ペーパーが目詰まりを起こしてしまいます。
そうすると本来の効果が得られないので、余計に手間がかかってしまうんです。
水は切らさないようにしましょう。
黄ばみがある場合は、磨いていると水が黄色くにごります。
黄色がなくなったら、黄ばみは落ちたと思って良いでしょう。
黄ばみがなくなったところで目が細かい耐水ペーパーに変え、優しく磨きます。
実は、磨く=傷を付けるということなんです。
1000番の耐水ペーパーを使って1000番の傷をつけていくことで、1000番より粗い傷を塗りつぶすみたいなイメージです。
ですので、ヘッドライトの表面が1000番で付けた傷だけになったタイミングで、次の工程に移りましょう。
耐水ペーパーをどんどん目の細かいものにしていくことで、その傷を目に見えないレベルで細かくしていきます。
こうすることでヘッドライトの表面をキレイに整えるわけですね。
コンパウンドやピカールでヘッドライトを磨く
耐水ペーパーの次は、コンパウンドやピカールを使って仕上げを行います。
コンパウンドやピカールは耐水ペーパーよりさらに目が細かいので、よりピカピカに磨き上げることができるんです。
また、ピカピカになるだけではなく、大きな傷に汚れが入り込むのを防いだり、ヘッドライトの表面が劣化するのを防ぎます。
コンパウンドやピカールはスポンジなどに付けて磨きます。
粗めのコンパウンドで一度使ったスポンジは、使いまわさない方がいいです。
よーく洗ったとしても粗い粒子がスポンジに残っているため、仕上げの時に傷が入ってしまう恐れがあります。
スポンジはコンパウンドの番号を変えたら、必ず一緒に変えましょう。
ヘッドライトをコーティングする
ヘッドライトを磨き終えたら、表面をコーティングする必要があります。
乾く時間はコーティング剤によってまちまちですが、だいたい24時間は濡らさないように注意して下さい。
屋外に出す場合は、シートをかけるなどして、雨が当たらないようにするといいでしょう。
ヘッドライトの黄ばみが落ちにくい場合
車が好きな人の中には、古い車種が好きで乗っているという人もいると思います。
それを中古で購入したら、ヘッドライトがひどく黄ばんでいたなんてこともあるのでは?
そんな時は、サビ落としなどに使用するCRC(潤滑油)を使うといいかもしれません。
CRCは、ヘッドライトの表面を溶かすことで、黄ばみを一緒に溶かしてくれるんです。
溶けるというとちょっと怖いかもしれませんが、それほどすごい勢いで溶けるわけではありません。
ぜひ試してみて下さい。
実は、塗るタイプの虫よけを使うことでヘッドライトの黄ばみを簡単に除去する方法があります。
なぜ虫よけで黄ばみが落ちるのかというと…
虫よけに含まれる『ジエチルトルアミド』(ディート)という成分が、先ほどのCRCと同じようにヘッドライトの表面と黄ばみを一緒に溶かしてくれるんです。
ですので、虫よけを選ぶ時は、ジエチルトルアミド(ディート)が多く含まれているものを選びましょう。
虫よけをケチらず多めに使い、優しく塗って下さい。
それを拭き取るような感じで拭きましょう。
もちろん、塗装された部分は避けること。
仕上げに洗剤で洗って終了です。
ヘッドライトの黄ばみ除去でアルコールの使用は避けた方がいい
安く簡単な方法として、アルコールなどの有機溶剤(エタノールなど)を使ったり、クリアラッカーでコーティングをする方もいます。
確かにエタノールは安いですし、高いコーティング剤を使わずクリアラッカーで済ませた方が安いでしょう。
ただ、ヘッドライトの材質ポリカーボネートは、有機溶剤で溶けます。
そのため、有機溶剤が使われたクリアラッカーは、ヘッドライトをコーティングするどころか傷つけてしまうんです。
有機溶剤でヘッドライトが溶けると、白くにごった色になってしまったり、最悪はヒビ割れで修復すらできなくなります。
そうなれば、ヘッドライト自体を交換ということに・・・。
ですので、アルコールなどの有機溶剤やクリアラッカーは使わないようにしましょう。
ヘッドライトの黄ばみ・汚れ除去<上級編>
プロのショップなどでは、機械を使って効率的に黄ばみ除去を行います。
プロが使うヘッドライトの黄ばみ除去グッズ
サンダー
要は電動のヤスリです。
耐水ペーパーでゴシゴシやるよりも、圧倒的な早さで磨いてくれます。
E-Value ディスクグラインダー 100mm 550W EDG-550
ポリッシャー
コンパウンドを使い、モーターでブラシやパッドを回転させ磨き上げる機具。
仕上げ用に使います。
硬化剤
プロ仕様のコーティング剤。
市販で普通に買えるものよりも強力で持ちがいいです。
市販で買えるのはこちら↓
プロが行うヘッドライトの黄ばみ除去
使う道具が違うだけで、基本的には同じです。
耐水ペーパーの代わりにサンダーで効率良くヘッドライトを磨き、ワックスを落とします。
ポリッシャーを使ってコンパウンドでキレイに仕上げをしたら、硬化剤を塗って乾かす。
そのような流れです。
自分でヘッドライト磨きを極めたい人、道具が揃えられる人は、ぜひやってみて下さい。
ヘッドライトの黄ばみ除去DIYとオートバックスの料金と比較
オートバックスで黄ばみ除去を頼んだ場合を比較対象にしてみましょう。
ヘッドライトポリッシュ
ヘッドライトカバーのくすみや黄ばみが気になる方はヘッドライトポリッシュがおすすめです。 ポリッシャーを使用したキッチリ仕上げでヘッドライトカバーの透明感が戻り、ヘッドライトの光度もアップします。
【目安工賃】左右 3,000円~(税込3,240円~)
【目安時間】20分~
ヘッドライトコーティング
「ポリッシュ(磨き)+コーティング」ピットサービスを販売開始しました。コーティング効果は約1年。是非、お試しください。
【目安工賃】左右 5,000円~(税込5,400円~)
【目安時間】40分~
料金は、車種や汚れの程度にもよっても異なりますが…
初期費用のみで考えると「DIYの方が少し高いかな?」という感じです。
オートバックスに限らず、プロのスタッフなら当然作業にも慣れているので、素人よりも黄ばみや曇りをしっかり取り除くことができます。
使っている薬剤も市販ではなかなか売っていないプロ仕様のものですし、それぞれの車種に合ったコンパウンドを選んでくれるので安心です。
また、大型カー用品店ではなく、自分でプロのショップを探すのもいいかもしれません。
ヘッドライトの左右で5000円~請け負っているショップもありますし、特別コースがあるプロのショップでは、2~3万円のところもあります。
プロのショップを探す際には
・どのような工程でヘッドライト黄ばみ除去を行っているのか?
・車種に合わせた丁寧なアドバイスをしてくれるのか?
といったところを参考にして探すといいでしょう。
ただ、いくらプロの仕事でも、黄ばみ防止には限界があります。
オートバックスのやり方だと、だいたい半年~もって1年くらいといったところです。
ですので、何度も磨くことを考えた場合、DIYの方が安く済みます。
ヘッドライトの黄ばみ取りは、車のメンテナンスではDIYがやりやすい部類です。
自分で行う場合、道具の購入代金は1000~5000円前後。
もちろん、機械類を買ったらもっと高いですが。
コスト重視であれば、自分でやるのがいいかもしれません。
ヘッドライトの内側の黄ばみ・曇り
ヘッドライトのコーキング不足やヘッドライト交換時の取り付けミスなどによって、ヘッドライトと車体の間に小さな隙間が発生してしまい、そこから水やホコリなど、汚れの原因になる異物が入ってしまうことがあります。
その異物が内側に付着して紫外線やライトで内側に焼きついてしまいます。
それによって、ヘッドライトの内側にも黄ばみ・曇りが発生してしまうことがあります。
また、新しい車種はLEDライトを使用していることが多いですが、古い車種だとハロゲンライトを使用していることがあります。
ハロゲンライトはLEDよりも発熱が高いため、ヘッドライトの内側を焼き付けてしまうこともあります。
ヘッドライトの黄ばみを考慮すると、ハロゲンライトはなるべく使わないほうがいいと思います。
ヘッドライトの中まで黄ばんでしまうと、なかなか自分で洗うのは厳しくなります。
自分でできない場合は、ディーラーやプロのショップなどに頼んでやってもらうのが一番です。
最後に・・・
自分で磨くと車に愛着がわきます
どんなものでも、まず大事にしてみると愛着がわくものです。
ヘッドライトの黄ばみ、一度自分でキレイにしてみるのもいいんじゃないでしょうか?
その際にこの記事が参考になれば幸いです。